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父の顔をみる
血の気のない顔。
衝撃で何も考えられなくなる。
最初に脳裏に浮かんだのは、じいちゃん、伊丹のばあちゃん、ふうちゃん
死んじゃった後の血の気の引いた顔を思い出した。
え、死んじゃうの?
「お父さん!」
お父さんは朦朧としてる。
それでも、必死に目を開けようとしている。
お父さんが何か言いたそうにもごもごする
神経を集中して聞き取ろうとする
父が小さく喋りだす
「どうなったん?」
「お父さん。脳が出血してんて。入院するねんで!これから4か月くらいかかるから。入院生活暇やから大変やで!」
うん。とうなずく
目を開けてると辛いらしく閉じてしまう。
私は聞き取れなかったが、姉が聞き取ったのは
「子供たちの世話しなあかんのに…」
いやいやいや!!!
こんな時ぐらい自分のこと考えて。
なんでこんな時に孫のこと考えてるの。
どんな人よ。
こんな人か。
ははは。
涙が出る。
目をとじる父。
コロナのこともありここでさよなら。
入院手続きのために看護師と話す。
父と離れるといきなり冷静になる。
何とかなるでしょ。
経過観察だし。と
なんでも突然やってくる。
逆に徐々に来ることの方が珍しいでしょ?
がん宣告だって、きっと急だし
何とかなるよ。
私たち家族はそれぞれの家に帰ることにした。
救急車で運ばれた
2021/04/18夕方
姉からline
「よくわからないけどお父さんが倒れたらしい」
私はへえーどうしたんだろ と
救急車で運ばれたらしい
「いったほうが良いかな?でも、コロナだから行っても会えないんなら。家で待機しとこうかな」
夜ご飯も食べてないし今行ったら食べるタイミングなくなる。とりあえずご飯作ろー
今思えばなんてのんきだったんだろ
でも、実感なかったんだよね
当たり前だよ
急なんだもん
ご飯たべて、「とりあえず向かうかー」
車でぶーん
運ばれたのは父の住んでる同市内の総合病院。
私の家からは30分ほど
ついた。
すでにお父さんの姿はない。
そりゃそーだ。夜ご飯食べて出発してんだから
お母さんから
「なんか頭みたい。急にめまいがして酔っぱらてるみたい」と言って倒れたらしいと
救急車くるまで
「保険証が財布の中。財布はタンスの上」お父さんと会話したそう
意識はしっかりしてたんだな
救急隊到着するも搬送先が決まらないと出発できないらしく、10分ほど待機
考えただけで
お母さんのの不安はやばい
意識もうろうとするお父さん
しばらくして医者に呼ばれる
「脳出血ですね。小脳で出血してます。出血量としては手術するか、このまま温存して薬でコントロールできるか微妙なとこです」
「手術しないですむならそのほうが良い。手術で脳にダメージを与えるから、すればよいってもんでもないので一晩お薬で経過を見ましょう」
「後遺症は残る可能性があります」
このまま入院になる。
コロナの関係で面会はほぼできない。
ここで会って次はいつ会えるのか・・・
プロフィール
私は31歳
子供なしの既婚
フルタイム正社員
今回倒れてしまったのは父73歳
ほかの家族
母、兄、姉
兄以外は同じ県内に住んでいて30~40分ほどの距離
そんな感じのプロフィール